2008年9月7日日曜日

稼働率

稼働率と言うのは、「人が動いて稼ぐ率」と漢字で書けばこんな感じになるのかな!!
ダイカストメーカーの人と話をして、「俺ん所の工場は、85%の稼働率でやっている」と良く聞きます。
時には、「90%ダー」と言う人も居ますが、工場内と、人の動きを見て「これで85%の稼働率なんですか?」ともう一度聞きたくなる事が有ります。私が思う稼働率の取り方で行けば、85%の稼働率でやられている所ですと、60%位かな?いや、もっと悪いか?と言った所です。
なぜ!85%の所も有れば、時には90%などと言う数字が出てくるのか?
稼働率を算出する時に「「稼働時間」の分母を変えているからだと思います。
小企業ですと、朝8時からよーいドンで生産を開始して、昼休みの交代でつないで、夜8時頃まで作業をしたとします。作業者の方が「今日は順調良く動いた、機械も止まらなかったし」と思い、稼働時間を
朝8時~夜8時までの時間で計算すると、80%位なのです。
「何でこんなに低いの?」と思う位なのです。現場で働く人は、ほとんど機械が止まらなく動かしたつもりでもその程度の稼働率の数字しか出てきません。
私が思う稼働率は「人が動いて稼いだ率」ですから
1.捨て打ちによる不良品も稼働時間に入れて不稼働時間とする。良品数のみで行う。
この事を行うと、後工程の素材選別の不良と、加工が有り、加工で発見される鋳造不良のカウント、客先から返品される鋳造不良のカウントを行わないといけませんが、その様な事を行うと、「ほとんど止まっていない」と思っても稼働率が80%位なのです。この80%の数字はそう易々たたき出せる数字では無く、1ヶ月の内で3日間程度でしょう。1ヶ月平均すると65%位、良くて70%程度の稼働率になるはずです。分母の稼働時間は、タイムカードを押した時から、タイムカードを押すまでの時間です。

冒頭の85%だ、90%だ!と言っている所はどの様な取り方か!と言うと、稼働時間を稼働率を取る為に決めた時間でやっている。「それは、それでいいじゃないか」と言われそうですが!
実際は、朝タイムカード押した時間から帰るタイムカードの時間まで(AM8:00~PM5:00)と言う事になります、朝礼をする時間の15分を引いてる会社もあれば、機械故障で動かなくなった瞬間から稼働時間に含めなかったり、人が遅刻したり、休んだりしたときも、稼働時間から外している所も有ります。
おそれいったのは、金型交換時間を稼働時間から外している所も有るそうです。
確かに、稼働率は高い方が良いですが、都合の悪い所は稼働時間から外して、稼働率の数字を良く見せるのはいかがな物か?と考えてしまいます。
その様な、数字を良く見せたい習慣は、「対外的に60%だと言えない」とか会社の中で、人材不足が慢性化しており、機械が壊れても修理出来ないか?修理するのに時間を費やす。こんな様な事で稼働時間を変えて稼働率の数字を良く見せているのだと思う。
数字を良く見せても会社の利益率は変わらないのだが!そんなことを続けていると利益は下降線になって行くと思うのだが。
朝の朝礼と言うのは、今日1日の生産の流れで有るとか、注意事項で有るとかが話される時間で、これを行わないで生産をすると、思わぬ間違いが発生したりする物です。
しかし、稼働率を良くして稼ぐ為には、何とか15分で朝礼するところを10分で終わる様にみんなで工夫するとか、型替え時間を短縮する事を考えるとか、捨て打ちを少なくする事を考える。この様な事をして稼働率は上げて行く物だと思って居ます。分母の数字を替えることの方が楽ですけど。

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