2009年2月7日土曜日

鋳造された製品のガス量測定

ダイカストされた製品内部のガス量測定をするメーカーに行ってきました。鋳造された製品を真空状態で溶かして溶けたアルミの中から出てくるガス量を測定する装置でした。「ガス量測定?何の為にやるのですか?」
「ガス量測定を行って、何が解るの?」その様な質問に対して、ガス量測定をする側は、「解らない」
「ガス量測定をしたい、お客さんが何を望んでやられるのか?は解らない!」との回答でした。個人的な考えでは、所詮ダイカストなんてガスを巻き込んで鋳造する方法なのだから、ガス量測定をしても意味が無いのでは??と考えてしまいます。しかし、ダイカストされた製品に対して、「ガスが多い」「ガスが少ない」の判定であれば、色々使い方が出てくると思います。たとえば!ゲート方案や、厚みによって、ガスが多いの?少ないの?。射出速度によって多い、少ない。スリーブ充填率によって多い、少ない。真空鋳造有り、無しでガス量が多い、少ない。低速速度が、何m/sがらガスの巻き込みが多くなる!!などなど、だいたいの感と経験で解りそうな事も数字的に知っておく必要が有ると思います。やってみると、感と経験値とは逆の結果が出るかも!鋳造条件を決定する基準、金型方案を決める基準を作る上でも活用すると良いかも?測定料金も意外と高くない?(個人的意見ですが)

2009年2月1日日曜日

マイコン制御のダイカストマシン

近年、ダイカストマシンが進歩して、周辺装置にロボットが入ってきた事により、装置関係が20年前と比べて格段に変わりました。しかし、それを使う人が変わっていない事は事実です。機械を勉強していないと言うか、数字制御を理解していないと言うか、最近日本で設置されるダイカストマシンは、80%以上がマイコン制御(数値制御)の機械だと思います。しかし、ある社長に「なぜ!数値制御のダイカストマシンを入れるのですか?」と質問してみた所、答えは!「画面で色々設定が出来るから」「機械の回りをぐるぐる回らなくても高速位置とか高速バルブ回度の設定が出来るから」と言う回答が有りました。その会社の鋳造マンも、似たような回答が有った事を覚えています。ホントにその回答が正しいのか?その回答以外に何か有るのでは?と思い、現場を見せて頂いたら、社長と鋳造マンが言った回答が現場に有りました。そこは!数値制御のダイカストマシンに、昇降式のスプレー装置を取り付け、空圧の取り出し装置で製品を取り出していただけでした。
数値的に昇降式スプレー装置、空圧式の取り出し装置とやりとりしている訳でも無く、ただ動いていました。
ロボットのスプレー装置の件でも書きましたが、ダイカストマシンの方からも数字的に色々信号が出せ、上限値、下限値での管理幅の元に、別名「不良信号」と言う物が出せます。「高速速度」「ビスケットの厚み」「増圧時間」「増圧力」ets・・・・この様な信号を利用して、人間では出来ない選別が出来るようになります。鋳造された製品に品質の保証が付けられるのです。この事が解っていない所が多いですね!!