2013年4月3日水曜日

金型方案

日系大手ダイカストもやっている企業から、金型を移管されて鋳造を行なう事になりました。
中国での話ですが。
金型の方案に疑問が有る!引き合いの中でも「6個取り」「12個取り」の要求が有るのですが、
多数個取りにした場合、「高速切替位置」が重要になってくると思うのだが。

高速切替位置は、「ゲート打ち」と呼ばれる、ゲートに差掛かった位置で高速速度に切り替える位置で、その高速切替位置から、+10㎜とか-10㎜とかで、高速位置を決定していく訳ですが。
多数個取りの製品レイアウトから「何処で高速位置を決めたら良いのか」解らないレイアウトの金型が多い!
例えば、4個取りですとカタカナの「キ」の字の取り方とか6個取りですと「キ」の字にもう一本横棒を足して、6個取りにしてある金型レイアウトも有る。
金型設計者は、鋳造条件に付いて知っているのか?と疑問に思う事が有る。

古いダイカストマシンですと、低速 → 高速 → 高速増圧と3段階の切替しか出来ないのだが!
新しいダイカストマシンでも、「パラショット」を目的として高速領域にて加速していくやり方になる。
(多段速ダイカストマシン)(超高速ダイカストマシン)

カタカナの「キ」の字レイアウトですと、天側の製品から充填してい行くので、ゲート速度から見て地側の製品の充填に差掛かったとき、射出速度を落とさないと、地側の製品に関してゲート口の焼き付きとか、溶損が発生する。
この様な事が解っていて、天と地のゲート断面積を変えていれば「考えてるな」「解っているな」と思うのだが、それさえも考えず金型が作られてしまう。
天と地の充填時間も変わって来る中で、「キ」の字形、電信柱形のレイアウトだと、地側に行くほど不良率が高くなるのだが。

変な話で、不良対策にてゲート断面積を変えようとすると「工程変更」と言う壁が出てくる。
又、VA提案と言う形で「コストが安くなるので有ればやっても良いよ」などと、現場泣かせの決まり文句と対抗しなければならない。

金型を製作する場合、よほど考えて金型方案とかゲート方案とか決定する必要が有るとつくづく思う

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